サイトマップ


コラム
コラム

消費税と私

2012.04.09

皆様こんにちは。花粉もそろそろシーズンオフで寂しい限りですが、しかし鬱陶しいゴールデンウィークが明ければいよいよ待ちに待った五月病シーズンの到来です。やれやれ。

著者は近頃は納税などといったつまらない仕事をさもつまらなそうに執り行っているのですが、ちょっとした気づきと発見で世界はより一層つまらなくなるという、今日はそんなお話をしてみたいと思います。

毎期消費税の計算をしてると端数が出て次の期に雑収入で計上したりします。端数が出るのはなぜかというと計算上の消費税金額と実際の納税金額に差があるからで、納税金額は下2桁(100円未満)を丸めて0円にするため差額が発生するわけなのですね。

で、この端数がたまに3桁になることがあって、差引消費税の丸めは下2桁なのになんでかなーと思ったら、地方消費税の計算でも下2桁まるめてるからなんですね。なるほど。

では端数は最大でいくらになるのでしょうか。単純に考えると2桁の丸めが2回だから198円かなあと思ったりしますが、しかし地方消費税の納税額はそもそも丸まった金額(差引消費税)の25%なので、端数は75円が最大になります。

では99円+75円=174円が最大なのでしょうか。しかしここに落とし穴があって、地方消費税の計算では既に丸まっている国税の差引消費税に0.25を掛けて、さらに下2桁を丸めて税額を計算するわけなのですが、このとき「丸めたもの」に0.25を掛けてさらに丸めているので、誤差(端数)が累積していくのですね。

式で表してみましょう。国税の消費税額(丸めなし)をC円とすると、地方消費税額(丸めなし)はC×0.25円になります。このとき、計算上の消費税額は1.25C円になりますが、実際の納税金額はROUNDDOWN(C,-2)+ROUNDDOWN(ROUNDDOWN(C,-2)×0.25,-2)円になるわけですね。突然のROUNDDOWN関数登場。著者はExcel関数を体系的に勉強したことはないのですが偉い人が作った財務分析シートなどから見よう見まねで学びました。ありがとう偉い人。

上式において第1項の最大端数は99円(最大値となるのはC mod 100=99のとき)で、第2項の最大端数は99.75円(最大値となるのはC mod 400=399のとき)になります。つまり、例えばC=399(即ち課税標準売上が9975円)のとき、第1項の端数99円、第2項の端数99.75円で、198.75円の雑収入を計上できるというわけです。なんだ。最初の直感で大体合ってるじゃねえか。まったく手間とらせやがって。

あとよく考えると課税標準売上は下3桁丸めだったりするのですが、不思議なことに結論はほとんど変わりません。簡単のため控除対象仕入税額を0円として、課税標準売上(丸めなし)をS円とすると、C=S×0.04になり、計算上の消費税額はS×0.04×1.25=0.05S円になりますが、実際の納税金額はS'=ROUNDDOWN(S,-3)として、ROUNDDOWN(S'×0.04,-2)+ROUNDDOWN(ROUNDDOWN(S'×0.04,-2)×0.25,-2)になります。例えばS=9,999円のとき、端数の合計は199.95円になります。

というわけなのですが、まあ正直言ってだからどうした的な話でありまして大変恐縮であります。桜も満開でなにやら浮かれ気分で、その上外国では大きな花火まで打ち上げ予定だそうで、くわばらくわばらでございます。ではまた次回お会いしましょう。さようなら。